幽霊でなければ、その種類の何か、なのだ。年齢は十五歳ほどに見える。たぶん中学生だ。少女はポケットからそっと鍵を取り出した。「心の鍵」だ。この世界じゅうどこの鍵穴にも合わない鍵。少女はその鍵を摘んで、そっと微笑む。無垢な笑顔だ。青春が始まった頃の心の居場所を探しているようなジレンマも感じる。「さ、始めましょう。上着を脱いでくれない?」「上着を脱ぐ?どうして?」「これはセクシャルな意味で言っているんじ
「心の鍵」を差し込んだ... の続きを読む
東洋医学における「弁証」(証を決めること)はたいへん複雑で、経験豊かな東洋医学者でないとできないことであり、西洋医学流のカテゴリーから出発したのでは問題にならないという人もいるでしょう。もしそう考えるなら、治療のデザインは一人一人の患者についてあくまで東洋医学流に行なった上で、その治療を行わなかった患者群との間に何とかして無作為化試験を、方法的に容易でなくとも、努めて成立させ、効果の評価のための仕
東洋医学と西洋医学... の続きを読む
四月、町立浜中診療所は新しく生まれ変わった。鉄筋コンクリートの二階建てで内部はゆったりとしたスペースがとられた、とても立派な建物だ。新しい医療機器もたくさん導入された。ベッド数は十九で、医療法上は「診療所」という名称だが、「病院」と言ってもけっしておかしくない内容である。四十年前、掘っ立て小屋に近い診療所からスタートしたM医師にとっての感慨は、いかばかりのものだったろう。「これで、新しいお医者さん
新しく生まれ変わった町立浜中診療所... の続きを読む
日本の伝統音階にはコードという観念はありません。かつてはあったと主張する学者もいますが、少なくとも、私たちの心の深みに「あんたがたどこさ」に対してハモをつけようとするうた心は生きていません。とはいえ、歌に4度の枠がはめられているという感覚はつきまとっているので、中途の「ド」の音や「ソ」の音で歌を終えようとはしません。無理にやると、核音が変わってしまう。つまり、テトラコルドの構造自体に変化が生じて、
民謡音階と区別されて「律音階」... の続きを読む
食べ方です。朝、昼は比較的たっぷり、夕食は軽め、夜食はやめることです。どうしても夜型で、朝はゆっくり寝ていたい人は仕方がありませんが、この際がんばって朝型の生活に切り換えることをおすすめします。たっぷりの食事には、油を上手に使って腹もちをよくする(間食をたやすく防ぐことになります)、たんぱく質をきちんと摂る(老化を防ぎ、代謝を衰えさせません)ことにつとめましょう。軽めの夕食は野菜中心に。そうすれば
夜食をやめる... の続きを読む