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結婚動機は守るべき規則ではない

結婚の動機は、「なんで結婚したのか自分でもよくわからない」くらいで、ちょうどいいのかもしれない。第一、結婚するときに、「こうこうこういう理由で私は結婚します」「これこそが私が結婚する動機です」などと冷静に言えるのもどうかと思う。結婚なんて、この先どうなるのかわからないギャンブルみたいなものだ。とにかく始めてみないことにはわからない。結婚に関するデータや、すでに結婚生活を経験している先輩たちの知恵も、参考にはなるだろうが、決定的な理由にはなり得ない。組み合わせの妙まで計算しつくせるわけがないのだから。当然のことながら、結婚の動機も、「こんな動機で結婚すれば、おあとは安泰」などという決まりはない。「あればいいのにな」と心から思うが、あるはずがない。人間はかなり複雑な存在だが、結婚するとさらにその複雑さが増す。だらしがないから夫が嫌い、という人がいる一方で、だらしないところが好き、なんて人もまた存在するのだ。本当に不思議だ。もう1つ、不思議なことがある。結婚生活がうまくいっているカップルに結婚したときの動機を尋ねてみると、皆、はっきりしないのだ。「そうだなあ、なんでだっけ?」とか、「それはね、えーと、…やだ、忘れちゃった」とか、「好きだったから、だったと思うよ。ま、嫌いなら結婚しないか」というように、なんだかひどく曖昧だ。おそらく彼らは毎日の結婚生活を味わうのに一生懸命で、かつて心に抱いていた結婚の動機など振り返る暇もないのだろう。これから結婚しようとするあなたが、結婚の動機について思いを巡らすのは当然のことだ。自分の気持ちを確認する意味でも、あなたは何度でも「私は彼のこういうところが好きだから結婚するの」と考えたらいい。ただし、その動機を変えてはいけないものととらえないほうがいい。結婚するあなたの背中をそっと押してくれるもの、それくらいに理解しておこう。くれぐれも守るべき規則などと考えないように。硬直化した動機は不幸のもとだ。あまり思いつめず、Tシャツを選ぶときのような軽やかさで結婚を決めるのも、1つの手かもしれない。

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