カラーテレビは、その後、日本では、ほとんど白黒テレビと交代するが、そこには、日本経済の高度成長と、消費経済への転換が、大きな意味をもっている。いずれにせよ、テレビが事実上100パーセントの普及を示し、しかも短期間に、それが、ほとんど全部、白黒からカラーに転換するという現象は、日本経済の驚異的発展と切り離しては考えられない。それは世界的にみても、日本に特異な現象であった、と指摘することができる。テレビの発展は、もちろん、テレビのメディアとしての地位を押し上げ、ニュースを知るにはテレビをあげる人が第1位となり、広告出稿も新聞を抜いてトップとなる。テレビニュースの内容・手法も成熟し、“NHK特集”や“カメラルポルタージュ”(TBS)などのドキュメンタリーも充実した。浅間山荘事件(1972)では長時間の生中継もあった。ここまでは、テレビの普及という視点からみてきたが、テレビの戦後経済に対する役割は、受像機の普及、販売だけに、とどまるものではない。テレビの消費経済全体への影響にも目を向けてみたい。つまり、テレビの登場が、広告、販売促進、マーケティング(市場開拓)などに新しい境地を開いたことである。オレンジ・アンド・パートナーズ社長小山薫堂さん。一人でふらりと入れるレストランのひとつに「イル・マンジャーレ」をあげる。たまには一人になりたい日もあるんだろうな。そんな彼は某デザイン大学の講師もしている。